コワイガク(本当は怖い家庭の医学のウチ的略称)


・プレイバックto補足コワイガク

参考資料…小学館「ホームメディカ 家庭医学館」
     時事通信社「家庭の医学」


・4月5日放送「主婦のストレスが引き起こす病気2時間SP」
本当は怖い生理不順―――卵巣機能不全
卵巣の働き、それは、卵子を育てて排卵させる、エストロゲンプロゲステロンという女性ホルモンを分泌、女性の身体を維持する、というもの。この機能が十分でなくなった状態を卵巣機能不全(もしくは卵巣機能低下症)いう。この病気は時期により症状が異なる。

思春期以前⇒性器の発育不良、第二次性徴が現れるのが遅かったり、欠如する
性成熟期⇒性器の退行萎縮、無月経など
更年期⇒卵巣機能低下との関係のある症状として、肩凝り・火照りなど

最悪の場合、不妊症の原因となる場合がある。今回のケースでは、【若年性更年期障害】によって急激に老化。その原因となったのが、ストレスである。


今回のケースにおける発病までの経緯
|家庭と仕事で受けたストレスが、脳の視床下部に影響を及ぼす
|脳下垂体への命令が正常に機能しなくなる
|全身のホルモン分泌が異常をきたし、卵巣では女性ホルモンの分泌が急激に減少
|生理不順が続く
エストロゲンが不足し、全身に行き渡らなくなる(肌荒れなど)
|夫との冷めた関係や姑の一言がストレスに拍車をかける
|女性ホルモンの不足によって視床下部にある自律神経の中枢がバランスを失う
|全身の自律神経の機能が低下(若年性更年期障害の症状である動悸などを来たす)
|多忙により2ヶ月以上も放置、ついには突然倒れてしまう
↓卵巣機能不全と診断。現在退職し、不妊治療を始めている


【若年性更年期障害】一般的には女性が閉経を迎える50歳前後で始まる更年期。その時に起こる様々な障害が、20〜30代の若さで現れるもの。現在、仕事を持つ主婦を中心に増加傾向にある。

>症状
頻度の高い順に、疲労感・頭痛・肩凝り・火照り・不眠など。症状が現れる時期で見ると、閉経前が疲労・集中力の低下など、閉経後が火照りなど。

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本当は怖い肩凝り―――夫人在宅ストレス症候群
常に夫が家にいる状態が妻のストレスとなり、様々な症状を引き起こすのが【夫人在宅ストレス症候群】。高血圧・狭心症などを始め、鬱(うつ)病などの精神疾患を患う可能性さえあるこの病気。60歳以上で、夫と二人暮しとなった妻が罹りやすいと言われている。
そのきっかけとなったのが夫の定年退職。それまで夫を送り出した後、一人の時間を自由に過ごしていた彼女だったが、一日中、夫が家にいることが、彼女にとって思った以上にストレスとなっていったのだ。


今回のケースにおける発病までの経緯
|ストレスにより自律神経の一つ、交感神経が刺激を受ける
|肩凝りや頭痛に見舞われる
|突然倒れる
|【一過性脳虚血発作】と診断、入院
|入院により、一時的に症状が治まる
|帰宅するが、ストレスにより再発
|溜まりに溜まったストレスで、膝が震えたり、激しい動悸を来たす
|主人在宅ストレス症候群と診断
↓現在、別居中。病と向き合いながら、回復することに専念


主人在宅ストレス症候群が報告されたのは、比較的最近のこと。しかし今後、団塊の世代が一斉に定年退職を迎える。その時、患者が激増する可能性があると言われている。


【一過性脳虚血発作】脳に行く血流が悪くなり、様々な神経症状が現れるが、短時間に自然に良くなり、症状が良くなるものを言う。

>症状
運動障害(片側の手足や顔の麻痺など)・感覚障害(痺れ、感覚が鈍くなるなど)・言語障害(呂律が回らないなど)・視力障害(一過性黒内障)・視野障害(同名性半盲/両目共に同側(右側ないしは左側)が見辛くなるもの)など。治ったからといって放置した場合、数年以内にやや低い確率で脳梗塞を起こすため、その警告症状として重要。特に、発作を繰り返す・発作のたびに症状が強くなるといった時は、それに続いて脳梗塞の発作を引き起こすことが多いという。

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本当は怖い頻尿―――糖尿病
患者の死因は心筋梗塞。冠状動脈の血流が不足している状態が強く、30分以上も続くと心臓の壁の一部の細胞が壊死してしまう症状を云い、この病気に罹って数週間を急性心筋梗塞といい、非常に死亡率が高いという恐ろしい病気。この期間が過ぎると、壊死した部分は傷跡として残り、心臓の収縮状態は元通りではないが、比較的安定している状態になる(陳旧性心筋梗塞)。
今回のケースにおける最大の原因は、姑のイビリ。そのストレスを、食べることで発散していったが、このストレス解消法が、逆に【糖尿病】を発病させてしまった。


今回のケースにおける発病までの経緯
|度重なる間食によって、膵臓が酷使。結果、インスリンの分泌が一気に低下、糖尿病に
|姑からのストレスでアドレナリンが分泌
|脂肪が再び糖分へと分解されてしまい、血液中の糖分がさらに増加
|血液中に増え過ぎてしまった糖分を、腎臓が一緒に強制的に排出しようとする(頻尿)
|足の毛細血管の血流が糖分により著しく悪化、ダメージを受け、感覚がなくなる
|心臓の冠動脈でも動脈硬化が進行
|姑の陰口で、患者のストレスが頂点に達する
|刺激を受けた交感神経が心臓の冠動脈を一気に狭め、そこに血栓ができる
心筋梗塞により死亡


現在、日本の糖尿病人口はおよそ1600万人。そして女性の糖尿病予備軍は、わずか5年の間に、30代以上の全ての世代で増えているという。
今回のケースでは、何より姑のイビリが患者を死に至らしめた、と捉えられても文句はいえないと思う。姑は、反省するべきだろう。


【糖尿病】この病気は病態としてⅠ型とⅡ型があり、Ⅰ型は自己免疫機構や原因の判らないことで、ランゲルハンス島のβ細胞が破壊され、インスリンの分泌機能が失われ、インスリンが欠乏する状態に陥るもの。Ⅱ型はインスリンの分泌が低下したり、効き辛くなるものを差す。また、病態による分類として、インスリン依存型と非インスリン依存型に分類される。

>症状
軽いうちは自覚症状がないが、進行すると様々な合併症を起こす。ケトアシドーシス(ケトン体が血液を酸性に傾ける状態。症状として、倦怠感・脱力感・吐き気など)、ケトン性昏睡の他に、目に来た場合は網膜症、腎臓に来るのが腎症、神経に来ると神経障害が起き、さらに狭心症心筋梗塞などの原因となる場合も。

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ネクストカルテ―――「口内炎」「胸の痛み」
口内炎はしばしばだし、胸の痛みは感じないながらも不快感なら寝ている時に感じる。どちらも心当たりあるだけに、どんな病気が隠されてるやら。

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