コワイガク(本当は怖い家庭の医学のウチ的略称)


・プレイバックto補足コワイガク

・1月11日放送
「本当は怖い浮き出た血管」―――下肢静脈瘤
立っている時に下肢の表在静脈(皮膚の近くにある静脈)に血液が溜まり、血管が蛇行したり瘤になったりする病気。長時間立ち続けなければならない職業に就いている人に多く、女性では妊娠・分娩がきっかけで発症する事が多いようだ。

今回のケースにおける発病までの経緯
|お腹の中で胎児が成長したことにより、足の静脈が圧迫され、血液が逆流。静脈が膨らむ
|連日、長時間にわたっての立ち仕事を続ける=長時間棒立ちの状態に
|足の筋肉による血管のポンプ作用が働き辛くなり、逆流した血液が静脈の弁を圧迫
|10年かけて、静脈弁を破壊
|静脈弁が壊れたことで、老廃物の多い血が足に溜まる(しつこい痒み・浮腫み)
|病状が悪化すると静脈の浮き上がりや蛇行が目立ってくる
|食生活により皮下脂肪がつき、静脈瘤を隠蔽。血液がドロドロ化する
|長い血栓が炎症を起こし、瘤から赤い筋が伸びる
|立ち上がった瞬間、血栓が剥れ肺に到達
↓肺梗塞を発病。治療により一命を取り留める

下肢静脈瘤は、日本人の五人に一人がかかるといわれる病気。通常なら放っておいても特に問題はないが、今回のケースのように油断していると、肺梗塞などの思わぬ重病を招く可能性があるのである。


「本当は怖い長引く咳」―――マイコプラズマ肺炎
「非細菌性市中肺炎(細菌以外の微生物によって起こる肺炎)」の一種で、マイコプラズマという微生物によって引き起こされる肺炎のことを差す。4年ごと、それもオリンピックの年に流行することで有名だが、最近ではそのサイクルが崩れてきているという。
飛沫感染によって体内に侵入し、気管支や肺の粘膜に付着、そこで増殖し、長引く咳や微熱などの症状を引き起こす。子どもでも65%、大人にいたっては実に97%が一度はかかっている、風邪と同じくらいありふれた感染症である。

今回のケースにおける発病までの経緯
|息子が学校で感染→家族に伝染する
|息子はすぐに健康になったが、夫婦の病状は長引く
|夫婦の体内では、このマイコプラズマに対して「免疫応答」という特殊な反応が発生
|夫は健康になるが、妻の病状は更に悪化
|肺の粘膜はボロボロになり、レントゲンに陰が映るほどの肺炎を引き起こす
|気の緩みから風邪を発症
|高熱で倒れる
マイコプラズマ肺炎と診断

「免疫応答」とは、マイコプラズマの増殖を抑えようとして免疫細胞が過剰に集まり、正常な細胞組織まで破壊してしまうという異常現象。マイコプラズマに感染した回数が多いほど過敏に反応する。つまり、子どもより感染回数の多い大人の方が「免疫応答」を起こしやすいのである。しかも患者の場合、4、5年前にもマイコプラズマに感染していたという。同じ大人でも、彼女のように感染回数が多い人ほど「免疫応答」は激しくなるのだ。
しかし夫婦を比較してみると、夫の方が不健康な生活を送っていたはず。にも関わらず普段から健康に気をつけ、感染後もきちんと休んでいた患者の方が悪化してしまったのは何故か?
実は、「免疫応答」は普段健康で免疫力の高い人ほど、活発な免疫細胞が大量に集結。激しい「免疫応答」を引き起こしてしまうのだ。

元気で健康な人ほど長引き、他の病気までも引き寄せてしまう厄介な病。それがマイコプラズマ感染なのである。


ネクストカルテ―――「本当は怖い朝の頭痛」「本当は怖い肌の赤み」
前者心当たりあるし_| ̄|○

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