コワイガク(本当は〜のウチ的略称)

ホントは7日付の日記に書く予定でしたが、時間の都合上今日に回します。

・プレイバックto補足コワイガク

今回のプレイバックは、カビが引き起こす恐ろしい病気について取り上げます。

「(4月20日放送)本当は怖い頭痛」―――クリプトコッカス髄膜炎
髄膜炎とは、脳を包み込んでいる髄膜がウィルスや細菌に冒されて炎症を起こし、脳の機能を破壊してしまう病。今回のケースでは、カビの一種である「クリプトコッカス」によって髄膜炎を発症、命を落としている。では、その感染経路は?―――それは、毎朝ジョギングしていた公園にいたハト。実はハトの糞の中には、沢山のクリプトコッカスが生息している。
ハトが飛び立った時、乾燥した糞に含まれていたクリプトコッカスが空中に舞い上がり、通りかかった患者の体内に侵入したのだ。
通常、クリプトコッカスが体内に侵入しても、免疫細胞によって除去されるのだが、患者は激務による疲労のため、免疫能力が低下、結果クリプトコッカスが肺の中に増殖し、血管を巡って髄膜に到達、炎症を起こしてしまったのだ。

髄膜炎のサインとなった頭痛だが、日に日に酷くなる炎症のせいで、頭全体が敏感になり、最後には髪の毛に触れただけで痛みを感じるようになっていたのだ。


「(6月22日放送)本当は怖い咳」―――夏型過敏性肺炎
空気中に漂う「トリコスポロン」というカビの一種を吸い込むことによって発症するアレルギー性の肺炎。高温多湿を好み、主に台所のシンクや壁の隙間、脱衣所と桟のすき間など、普段見落としがちな場所に生息している。

今回のケースにおけるメカニズム:無意識にトリコスポロンを吸い続ける→肺がアレルギー反応を起こす→咳や息切れ→秋になると収まるが、夏になると再び発症→これが10年続く→肺が伸縮できなくなり、ついには潰れる

トリコスポロンは10年にも及ぶ長いサイクルで人体を冒すため、早期の段階ではレントゲンに異常は写らない。そのため専門医でない限り、夏風邪や喘息ではないかと診断してしまうことが多いのだ。また、夏型過敏性肺炎は女性患者は男性の2倍以上。そのほとんどが1日の大半を家の中で過ごす専業主婦である。子供や父親がトリコスポロンに冒されなかったのは、家にいる時間が短く、患者よりトリコスポロンを吸う量が少なかったため。夏型過敏性肺炎とは、まさに我が家を守る主婦たちを襲う病なのである。


9月7日放送・「本当は怖い足の痺れ」―――慢性硬膜下血腫
何らかの原因で硬膜とくも膜の間で出血が起こると、血腫という血の袋ができることがある。
この血の袋が肥大化し、脳を圧迫することで起こる恐ろしい病気が、この慢性硬膜下血腫である。今回のケースでは、30年以上続いた大量の飲酒により、時と共に脳が萎縮、通常よりも弱い衝撃で、大きく振動してしまうようになった。そして、ある夜、酔って尻餅をつき、右足首を捻挫―――尻餅の衝撃で激しく揺さぶられ、脳と硬膜の間に静脈が裂けてしまい、出血したのだ。そして同時に流れ込んだ脊髄液が血液と混ざり合い血腫となり、時と共に肥大化していったのである。

今回のケースにおけるメカニズム:尻餅→その衝撃で脳と硬膜の間にある静脈が裂傷→同時に脊髄液が流れ込み、血腫となる→血腫が肥大化→脳の運動中枢を圧迫→頭頂葉を圧迫→側頭葉を圧迫→脳全体を圧迫→脳幹を圧迫、押し潰す→心臓停止により死亡

この病気で厄介なのは、頭を直接打たなくても、知らないうちに血腫が生まれ、肥大化してしまうこと。脳手術により、助かる可能性はぐっと高くなるのである。

らいおねる語録:普通は30年もガポガポ大量に飲まないと思います(==;

・「本当は怖い痣」―――肝臓癌
日本では、アルコールの日常的な摂取が原因で肝臓癌を患うケースはごく僅か。発症例のうち、実に8割の人間が『C型肝炎ウィルス』による感染が原因で肝臓癌を患っている。今回のケースでは、幼少の頃に交通事故に遭い、輸血を施したが、その輸血用の血はC型肝炎ウィルスに侵されていたのだ。C型肝炎ウィルスは、15年前に発見されたウィルス。それ以前は輸血用の血液に対する検査も行われておらず、今回の患者のように知らずに感染してしまった人が大勢いるのである。

今回のケースにおけるメカニズム:C型肝炎ウィルスにより、肝炎を発症→40年かけて肝臓を侵蝕→肝臓の細胞が繊維化、機能が大きく低下する→血液凝固因子が殆ど作られず、内出血が起きても、なかなか血を固めることができない→肝機能低下により、倦怠感を感じる→肝硬変へと進行→血流の逆流と混乱により、掌が赤く染まったり、蜘蛛状に痣が出来る→肝機能停止→幻覚症状を発症

肝臓は別名『沈黙の臓器』と呼ばれている故、痛みなど判りやすい症状が出ないのである。
だからこそ、今回のケースのように、肝臓の異変に気づかず、長年放っておいてしまったのだ。幻覚症状が出た時には、肝臓は肝硬変から癌へと姿を変えたのだが、幸い癌がまだ初期段階であったため手術が成功。その後の経過もよく、一命を取り留めることができたのである。

らいおねる語録:なし


ネクストカルテ―――「本当は怖い被れ」「本当は怖い目眩」
オリンピックや特番などで放送延期となったテーマを取り上げます。