ネタ抜きで3月以降の環境を予測しましょう。
環境の読める人間ではありませんが、今ある情報から自分なりの答えを出してみたいと思います。




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◎【炎星】
◎【水精鱗】
◎【ヴェルズ】
まずは12年9月期において環境のトップを走っているこの3つから。


・炎星
CBLZリリース直後に頭角を現し、1月現在多数のCSで上位入賞を果たしている。現在確認されている【炎星】は☆3軸と☆4軸があるが、最近≪ブラッド・ヴォルス≫と≪炎舞−「天幾」(カード表記は『天王幾』)≫のコンボが注目されている。
LTGYで≪空炎星−サイチョウ≫≪間炎星−コウカンショウ≫の2枚が、VE08で≪立炎星−トウケイ≫≪熱血獣士ウルフバーク≫の2枚が登場し、炎星はさらなる強化が見込める。全盛期の【甲虫装備】を髣髴とさせるようなこのデッキ。13年3月期は環境トップを走るであろう3つのデッキの中で抜きん出るのでは?


・水精鱗
攻撃や召喚後に発動する罠に引っかからずに除去がきるので、場にカードを多く置くデッキには有利に戦える。しかし、水精鱗には【暗黒界】でいうところの≪暗黒界の門≫ポジションのカードがないため、継続的にマッドネス効果を発動できないのが辛いところ。水精鱗に≪暗黒界の門≫のようなカードが登場した場合、劇的な強化が図れるだろう。しかし、13年3月期の制限改訂によっては弱体化の可能性も否めない。
一応、搭載するカードにもよるが、【暗黒界】との組み合わせも可能。その場合暗黒界側は≪暗黒界の狂王 ブロン≫を、水精鱗側は≪水精鱗−アビスグンデ≫を搭載する事で、【暗黒界】の動きをしつつ【水精鱗】の動作が可能になる。13年1月現在、エラッタはどうなのかは不明だが、覚えておいて損はないだろう。


・ヴェルズ
≪ヴェルズ・ケルキオン≫の登場で【ヴェルズ】はさらに強化。
対上級及びシンクロモンスターには≪ヴェルズ・オピオン≫が活きるし、≪ヴェルズ・サンダーバード≫によるエスケープなど、除去の多いデッキに対しても戦いやすい。主力モンスターは≪魔のデッキ破壊ウイルス≫にも対応しているため、これを発動されると低ステータスモンスターを多く搭載しているデッキは大打撃を食うので、罠無効ギミックをメインなりサイドなりに積むのは必須といえる。
ただ、これだけ環境を席巻しているとなると、13年3月期の制限リストの動向が気になるところ。ヴェルズの場合は1枚でも制限リスト入りを受けると打撃を被りそう。


◎【ゼンマイ】
◎【魔導】
続いては対抗馬となるこの2つ。


・ゼンマイ
【ゼンマイハンデス】が壊滅した今、ゼンマイは弱体化したかと思われたが、EP12で≪ゼンマイシャーク≫が解禁され【ゼンマイ】は持ち直した。前回のような『ハンドレスからのスタート』はほぼなくなったが、大量展開は相変わらずで、展開次第では1キル級のダメージを被る。
前回はエクシーズ初の制限を受けたゼンマイだが、流石に2枚以上リストに入るような暴れ方は望まないだろう。もし、3月期でも暴れるような事になれば、看過は難しくなる。


・魔導
最大の敵である≪ライオウ≫と≪No.16 色の支配者ショック・ルーラー≫の対策如何が鍵を握るといえる。【魔導】の根幹は『魔導書』のサーチであるため、序盤で≪ライオウ≫を立たされると、除去をしない限り苦しくなる。現状では魔導モンスターで除去を担っているのは≪魔導法士 ジュノン≫のみだが、除去からの攻めは強いし、魔導モンスターの多くは特殊召喚効果を持っている。除去などに対しては≪トーラの魔導書≫で防御できるし、≪魔導書院ラメイソン≫で回収とドローを同時にできるしで回転力と攻撃力は抜群。
LTGYに収録される≪魔導書の神判≫は大きなプラスになるだろう。


○【暗黒界】
良くも悪くも≪暗黒界の龍神 グラファ≫を展開できるか否かにかかってるといえる。≪魔界発現世行きデスガイド≫の日本解禁により、≪虚空海竜リヴァイエール≫の展開が可能になり、≪暗黒の門≫により除外された悪魔族モンスターを展開する事でさらなる循環ができるようになった。
加えて≪No.22 不乱健≫の圧倒的なパワーも見逃せないが、【ヴェルズ】【HERO】には分が悪い。前者は≪暗黒界の龍神 グラファ≫を展開する前に≪ヴェルズ・オピオン≫を出されたら止まるし、後者は≪超融合≫などで除去される。除外ギミックを駆使するデッキにも弱いため、いかにサイドで対策を取れるかが鍵となる。


○【ラヴァル】
≪炎熱伝導場≫≪真炎の爆発≫の2枚による爆発力は相当なもので、特に≪真炎の爆発≫から≪シューティング・クェーサー・ドラゴン≫に持っていけれるのは相手にとって脅威。逆に言えば≪真炎の爆発≫からのシンクロラッシュに持っていけれるかが勝敗の鍵を握っているといえる。
墓地肥やしを行えるか否かがポイントなだけに、ピンポイントで刺さるギミック―――≪マクロコスモス≫に非常に弱い。サイドに≪王宮の鉄壁≫や≪王宮のお触れ≫を積む事が予想される。


○【炎王】
【炎星】にも対応している≪炎王の急襲≫が厄介。炎王系はガルドニクスを除き≪真炎の爆発≫に対応しているため爆発力があり、加えて効果破壊に対して被破壊時のケアも備えている。炎属性のチューナーを入れればシンクロ可能だし、同じレベルを揃えればエクシーズ可能。CSにおいては純正、混成双方確認されるのでは。


○【HERO】
環境メタの一角として『地雷デッキ』の役割を果たすのではないだろうか。≪超融合≫により殆どのE・HERO融合体を展開しつつ除去ができるので、相手の最良の一手を潰す事が出来る。≪デュアルスパーク≫等による防御や≪機甲忍者ブレード・ハート≫等による攻撃も見逃せない。
ただ、≪E・HERO エアーマン≫の処遇によっては弱体化は免れないかも。


○【アロマハーピィ】
LTGYでハーピィが梃入れされ、加えて入手困難だった≪ヒステリック・パーティー≫がAT01で再録された事が追い風となり、LTGYリリース直後に環境に食い込むのではないかと推測。
≪ハーピィの狩場≫≪ゴッドバードアタック≫に由来する除去能力は強力で、攻撃的。モンスター個々のカードパワーも攻撃力2400が見込める≪ハーピィ・クイーン≫に攻撃力2200+ステルスが見込める≪ハンター・アウル≫等かなり高い。≪ヒステリック・パーティー≫からの特殊召喚は1キルの域に達し、≪烈風の結界像≫を場に出せば特殊召喚封じを張る事もできる。魔法除去を軸としたデッキではまず勝ち目が無いだろう。昨今では効果除去が多いので場を開けられやすくはなるが、同じ鳥獣族である【BF】が環境のトップを走ったように、【アロマハーピィ】も環境を走る可能性は十分にある。


△【カオスドラゴン】
≪レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン≫の制限入りを受けても、さほど影響が無いように思える。むしろ【ライトロード】ギミックによる墓地肥やしに、≪魔界発現世行きデスガイド≫による☆3悪魔サーチも加わり、カオス勢は展開しやすくなっている。盤面に≪裁きの龍≫≪ライトパルサー・ドラゴン≫≪カオス・ソルジャー −開闢の使者−≫が一斉に並んだ場合、文字通りカオスとなる。これでもし≪混沌帝龍 −終焉の使者−≫が解禁というサプライズが起きてしまったら、一体どうなってしまうのだろうか。


△【カラクリ】
展開力は健在。12年9月期では≪緊急テレポート≫が無制限になったので、追加の展開手段として検討できる。≪激流葬≫に続き≪聖なるバリア−ミラーフォース−≫も準制限に緩和されたので、下手に展開すると一掃される危険性がある。≪王宮のお触れ≫は必須といえそう。
13年3月期においては制限リスト入りのリスクはほぼ無いと見ていい。


△【チェーン・バーン】【チェーン・ビート】
前者は自分のライフが0になる前に焼き切れるかがポイント。チェーンリアクションの順番によっては一度に4000近いダメージを叩きこめれる。大嵐は≪スターライト・ロード≫で防げ、≪ナイト・ショット≫による除去もチェーンリアクションにより回避できる。
後者はこれにバウンスなどのモンスター除去が加わるので、相手の場が開きやすい。≪ヴェルズ・サンダーバード≫のエスケープ効果の際にがら空きになっても、攻撃反応型の罠で防がれてしまうので、相手にすると結構鬱陶しかったりする。どちらも罠を無効にするギミックに弱いのが難点。しかし≪サイクロン≫などの速攻魔法による永続罠の除去や≪交響魔人マエストローク≫の存在があるので、罠無効に対する耐性は大きい。


△【ガエル】
基本的に【ガエル】は帝を搭載した【ガエル帝】がメインとなる。しかしEP12で登場した≪シー・ランサー≫により、止め処なく≪粋カエル≫を蘇生できるようになった点は無視できない。この点を利用・悪用したデッキが開発された場合、【ガエル】は三度環境を席巻する事になりそう。
その中軸を担うのは≪キャノン・ソルジャー≫。条件が揃えば1キルできるが、かつて1枚のカードを無制限から一発で禁止に追い込んだデッキと違い、安定力は現・禁止制限リストの関係で若干低いが、パーツと条件が揃った時の破壊力は抜群。こうした1キル手法を練りこめば、ダークホース的なポジションに君臨するかもしれない。


×【特殊勝利系】
エクゾディア:≪ライオウ≫≪No.16 色の支配者ショック・ルーラー≫の処理如何が鍵。
カウントダウン:20ターン守りきれるかがポイント。20ターン守りきろうとはせず、相手にプレッシャーを与えるために攻め続けるのも一手。
デステニーレオ:今後の構築次第。


どちらにしても、マッチで勝ち抜くのは難しいと思う。


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以上。
とりあえず自分の知りうる限りではこれらのデッキが有力。
幻獣機や、次回以降に来るであろう光テーマや闇テーマとかは強さは判らないので何とも言えませんが、構築次第では台頭するんじゃないかなーと思っています。
つまるところ、サイド次第でどうとでもなる環境でしょうか。
構築段階から相性の悪いデッキは限られていて、それ以外のデッキに対しては非常に高い勝率を維持できるデッキが多いので、すくみまくりの環境になりそう。


新制限での大会結果とか本当に気になりますね。
ある一個のデッキが環境を支配するというのは難しいんじゃないでしょうか。


Ps.甲虫1強のような事態にはならない…はず。