コワイガク(本当は怖い家庭の医学のウチ的略称)


・プレイバックto補足コワイガク


・3月8日放送:スポーツが引き起こす病気SP
本当は怖いスランプ―――運動性慢性疲労
通常、心臓は規則正しく脈を打つものだが、これが速くなったり遅くなったり、間隔が乱れるのが不整脈である。不整脈は心臓の病気で起こる他、心臓が健全な人でも起こることがある。
今回のケースでは、不整脈の原因として過剰な運動による慢性疲労が挙げられる。過度の運動により心臓をはじめ、体中のあらゆる臓器がその限界を超えてボロボロになってしまう病気『運動性慢性疲労』に、患者はかかってしまったのだ。その存在をいち早く知らせるサインが、あのスランプだった。

今回のケースにおける発病までの経緯
|1年前から、自己流トレーニングを開始
|無謀なトレーニングによって呼吸が速くなり、それによって喉の細胞がはがされる
|病原菌に感染しやすくなり、結果風邪を引きやすくなる
|無謀なトレーニングによって、膵臓がダメージを受ける
|長期間の激しいランニングよって、膵臓は踵の着地の衝撃を長く受け続け、機能が低下
|食べた物の消化・吸収を助ける酵素が正常に分泌されなくなる
|小腸での栄養吸収が充分に行われなくなくなる(激痩せ)
|過度の運動によって、患者の自律神経に異常が発生
|突然のショックで心臓の動きが乱れ、不整脈を起こす
↓速い段階で病院に搬送、九死に一生を得る

今や身体を鍛えれば鍛えるほど、丈夫な体になるというのは幻想に過ぎないという。現在、日本には間違ったトレーニングで内臓を痛めている人が、200万人もいると言われている。
スポーツは、骨折やケガだけではなく、内臓こそ最も注意しなければならないものなのである・・・。



本当は怖い頭痛―――硬膜動静脈瘻
動脈を流れてきた血液は、毛細血管を経由して静脈へと流れる。ところが、異常な短絡血路が出来、毛細血管を経由しないで動脈・静脈が直接繋がることを動静脈瘻という。
今回のケース『硬膜動静脈瘻』は、脳血管に動静脈瘻が出来、様々な症状を引き起こすもの。
その異変のきっかけは、長年取り続けている相撲にあった。

今回のケースにおける発病までの経緯
|激しく顔面をはたかれる、何度も土俵に頭を打ち付けるなど、繰り返し脳に衝撃を与える
|脳の奥、ちょうど目の裏側にある動脈が激しくねじれる
|血管の壁に穴が開き、そこからごく少量の血液が、血管の周辺にしみ出る
|動脈から漏れる→静脈に吸収を繰り返すうち、短絡血路が出来る
|横になる→静脈は流れは遅くなるが、短絡血路から血液が流れ、静脈の血流が滞る
|短絡血路から流れ込む音が頭蓋骨へと伝わる(耳鳴り)
|流れの滞った静脈の影響で、眼球の血液も流れづらくなる
|血液が眼球にたまり、膨張したことで眼が飛び出したようになる(眼球突出)
↓硬膜動静脈瘻と診断、手術により、一命を取り留める

硬膜動静脈瘻の落とし穴、それは、短絡血路は頭痛の起きている時にしか、検査で分からないことが多いという。幸い、患者は早い段階で手術を受けたため大事には至らなかったが、この病気はスポーツをやらないから大丈夫だと、安心は出来ない。交通事故などで発症することがあるという。日常生活では、頭や顔への衝撃を避ける等の心掛けが硬膜動静脈瘻の予防に繋がるのである。




ネクストカルテ―――「本当は怖い腰痛」「本当は怖い歯茎の出血」

                                                                                                                                                                  • -