コワイガク(本当は怖い家庭の医学のウチ的略称)

・プレイバックto補足コワイガク

今回は、ストレスによって起こる病気について取り上げます。

「(5月11日放送)本当は怖い喉の渇き」―――仮面鬱(うつ)病
ストレスが引き金となり長期間気分が落ち込んだ状態が続き、家から出られなくなってしまうなど日常生活に支障をきたしてしまう心の病のこと。しかし、患者は鬱病特有の精神症状は全くみられなかった。それは何故か―――鬱病鬱病でも、患者が患ったのは仮面鬱病といい、気分の落ち込みなど、鬱病特有の精神的な症状が殆どないため、鬱病の中でも特に発見しづらい病なのだ。
患者は昇進という環境の変化が大きなストレスとなった。しかし、頑張り屋である患者はストレスの自覚がなく、知らないうちにそのストレスが蓄積されていった。

このケースにおけるメカニズム:ストレスの蓄積により、脳に多大な悪影響を受ける→脳が誤作動を起こす→自律神経が異常を来たす→さらに、免疫系など様々な場所に影響を及ぼす。

鬱病における最悪のケースは、突然の自殺衝動に駆られること。事実、自殺者数の割合のうち、鬱病が原因と思われるものが数割ほど報告されている。大概の原因は過度のストレスによるものだが、その元となるのは、私生活や人間関係など、様々な要因があるとされている。


「(7月13日放送)本当は怖い喉の詰まり」―――心室細動
ゴルフのパッティング中に突然死を遂げた患者の死因は『心室細動』―――心臓の下半分を占める心室が痙攣して血液が送り出されなくなり、死に至る病のこと。今回、患者が心室細動による突然死を遂げた原因は、過度のストレスにあった。昇進による新しい人間関係とハードな仕事。さらに家庭でも安らぎを得ることができず、溜まる一方だったストレスが、彼の心臓に大きなダメージを与えていたのだ。

このケースにおけるメカニズム:極度のストレスの蓄積により、脳からの命令が異常を来たす→「洞結節」以外の場所からも電気刺激が発生→心拍のリズムが不規則になってしまい、『不整脈』を発症→喉の詰まり、吐き気、動悸を発症→ストレス解消のための喫煙で心臓の血管が狭くなり、不整脈を悪化→脳が一時的な酸素不足状態になり、目眩や失神を発症→残業続きによる披露困憊の状態で、接待ゴルフ→パッティングに集中→不整脈が発生→心室細動が発生し、失神→その状態が3分以上続いたため、失命。

実は、朝早く、疲れた体で極度の緊張をともなう運動をすることは、死に直結する心室細動をもっとも起こしやすい条件。実際、朝のゴルフ場で突然死を遂げるケースが多発している。
最近では、市民マラソンに参加していた出場者が競技中に突然死したり、皇室関係者が運動中に心室細動で亡くなっているケースが報告されている。